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光と音は、ひとつにつながっている―。
20世紀の画家・思想家ウォルター・ラッセルが描いた宇宙観をもとに、光の幾何学と432Hzの音楽を組み合わせた映像シリーズ「光の音 ― The Sound of Light」をつくりました。
ラッセルが残した図は、どれも静かで、見ているうちに不思議と心が落ち着いていくものばかりです。その図をもう一度ていねいに描き起こし、星空や森の夜景の中で、ゆっくりと動く光の形として映像にしました。
全8作品のうち、まずは「オクターブ」「結晶化チャート」「十字石」の3作品を公開しました。この記事では、それぞれの作品に込めた思いと、もとになったラッセルの考えをご紹介します。
ウォルター・ラッセルとは
ウォルター・ラッセル(1871–1963)は、アメリカの画家・彫刻家・思想家です。
肖像画家・彫刻家として活躍する一方で、音楽や建築、自然科学にも深い関心を持ち、ひとつの分野にとどまらない「万能の人」と呼ばれました。
『The Universal One』(1926年)、『The Secret of Light』(1947年)などの著作で、「宇宙のすべては光と、そのリズミカルな釣り合いから生まれる」という独自の宇宙観を描きました。
ラッセルにとって、宇宙は「静けさの中から光が生まれ、波のように広がっては、また静けさへ還っていく」くり返しでした。与えることと受け取ること、広がることと縮むこと。その釣り合いを、彼は「リズミカルな、釣り合いのとれた交換(Rhythmic Balanced Interchange)」と呼んでいます。
元素の周期表を「光のオクターブ」として描き直した図や、結晶の生まれ方を表した図など、言葉だけでは伝えきれない考えを、たくさんの美しい図として残しました。このシリーズは、その図を出発点にしています。
432Hzと7.83Hz(シューマン共振)について
このシリーズの音楽は、すべて432Hzに調律しています。
いま一般的な音楽は、ラの音を440Hzに合わせてつくられていますが、それより少し低い432Hzに合わせると、響きがやわらかく、穏やかに感じられるという人もいます。光と音のつながりを描いたラッセルの世界に寄り添う響きとして、432Hzを選びました。
さらに、左右の耳でわずかに違う音を重ねて、その差が7.83Hzになる「バイノーラル」の音を、音楽の下にかすかに入れています。左の耳には108Hz、右の耳には115.83Hzの音が流れ、その差がちょうど7.83Hzになるようにしています。
7.83Hzは、地球と電離層のあいだで響く電磁波の共鳴「シューマン共振」の周波数です。1952年にドイツの物理学者シューマンが理論的に予言したことから、この名前で呼ばれています。地球そのものが奏でている、とても低い響きです。
左右の音の違いを感じるために、ヘッドホンやイヤホンで聴くのがおすすめです。音量は小さめで、音楽の奥にかすかに響くくらいがちょうどよいと思います。
4 オクターブ ― The Octave Wave
ラッセルは、元素を「光のオクターブ」として描きました。
ピアノの鍵盤がドから次のドへとくり返していくように、元素もまた、光の波がくり返すオクターブの中で生まれている――。彼はそう考え、周期表を音階のように並べ直しました。
両端に白い光の輪、中心に向かって色の輪が小さくなり、まん中に炭素。
彼の図では、光の色(赤・橙・黄・緑・青・紫)と音階(ド・レ・ミ・ファ・ソ)が、ひとつのオクターブとして重ねられています。色の輪がだんだん小さくなっていくのは、光が集まり、ひとつの頂点へ向かっていく様子を表しています。そして、そのまん中にあるのが、生命の体をつくる炭素です。
「オクターブの終わりは、次のオクターブの始まり」。
ひとつのオクターブが終わると、そこで止まるのではなく、また次のオクターブが始まる。終わりと始まりがつながっているという考えは、季節のめぐりや、一日の朝と夜にも重なります。そのつながりを、星空の中に描きました。光の輪がゆっくりと呼吸するように広がり、また静まっていく様子を、音楽と一緒にお楽しみください。

5 結晶化チャート ― Crystallization Chart
ラッセルは、物質を「光が結晶したもの」と考えました。
水が冷えて雪の結晶になるように、目に見えない光の動きが形をとったものが物質である――。石も、金属も、私たちの体も、元をたどれば光から生まれている、というのが彼の考えです。
彼の「結晶化チャート No.1」は、円の中に無数の線が張りめぐらされ、中心から光が放たれる図です。
線と線が交わるところに、たくさんの小さな形が生まれ、全体としてひとつの大きな調和をつくっています。ひとつひとつの線は単純なのに、重なり合うことで、思いもよらない美しさが生まれる。その不思議さが、この図のいちばんの魅力だと思います。
結晶が生まれる原理を「閉じた潜在力(4・3・2・1・0・1・2・3・4)」という考えで表しています。0は静けさ、4はいちばん力が満ちた状態。静けさから力が満ちていき、また静けさへ還っていく、その行き来の中で結晶が形をとる、という考えです。
その図を、ゆっくり回る光の幾何学として描きました。回り続ける線の重なりを眺めていると、時間の流れがゆるやかになっていくように感じられます。

7 十字石 ― Staurolite Twin
十字石(スタウロライト)は、ふたつの結晶が互いを貫きながら育ち、十字の形になる鉱物です。
名前の「スタウロ」は、ギリシャ語で「十字」を意味します。ひとつの石の中で、ふたつの結晶がぶつかり合うのではなく、互いを通り抜けるようにして一緒に育っていく。その姿から、アメリカでは「フェアリーストーン(妖精の石)」とも呼ばれ、お守りとして大切にされてきました。
ラッセルは、このように結晶どうしが貫き合って育つ「双晶」を、人の理解を超えた自然の神秘として挙げています。
ふたつのものが、相手を押しのけるのではなく、交わりながら、ひとつの形をつくっていく。ラッセルが大切にした「釣り合い」や「与え合う関係」が、小さな石の中にそのまま表れているようにも感じられます。
平らな端をもつ二本の結晶が、十字に開いたり閉じたりする様子を描きました。ゆっくりと交わり、また離れていく二本の結晶の動きに、呼吸を合わせるように聴いていただけたらうれしいです。

【配信リンク】
4 オクターブ ― The Octave Wave
https://distrokid.com/hyperfollow/yukalee/the-octave-wave–432hz-2
5 結晶化チャート ― Crystallization Chart
https://distrokid.com/hyperfollow/yukalee/crystallization-chart–432hz
7 十字石 ― Staurolite Twin
https://distrokid.com/hyperfollow/yukalee/staurolite-twin–432hz
これからの公開予定
・10月16日 1 結晶/2 バランス
・10月23日 3 ONE/6 結晶の形
・10月30日 8 螺旋
・11月6日 アルバム「The Sound of Light | 光の音」と1時間の通し映像
瞑想やヨガ、読書、眠る前のひとときなどに、光と音の時間をお楽しみください。
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